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健康診断の費用は会社負担?通達に基づく整理と賃金の考え方

依
依田尚人

著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表

8分
目次

一般健康診断の費用は法令の明文規定ではなく、事業者に実施義務を課していることから事業者が負担すべきものとする行政解釈で整理されます。費用の負担、受診に要した時間の賃金、法定外項目、再検査・精密検査は、同じ結論として扱いません。法人の担当者は、一般健康診断の実施義務と、労使で確認する項目を分けて整理します。

根拠となる通達は昭和47年9月18日 基発第602号です。一般健康診断の実施義務は労働安全衛生法第66条に定められ、同法の現行施行日は2026年4月1日、関連改正法の令和7年法律第33号の公布日は2025年5月14日です。確認日は2026-09-08です。

健康診断の費用負担の位置づけ

会社負担と労使協議の範囲を分ける費用整理図
会社負担と労使協議の範囲を分ける費用整理図

一般健康診断の費用負担は、法令の条文に直接の明文規定があるという整理ではありません。昭和47年9月18日 基発第602号は、事業者に実施義務を課していることから、一般健康診断の費用は当然に事業者が負担すべきものとする行政解釈を示しています。根拠資料は厚生労働省 大阪労働局「健康診断実施機関セミナー(一般健康診断について)」で、確認日は2026-09-08です。

明文規定と行政解釈を分ける

労働安全衛生法第66条は、事業者が一般健康診断を実施することを定めています。一方で、一般健康診断の費用をどちらが負担するかを直接定める明文規定はありません。行政解釈による費用負担の整理と、法令で定められた実施義務を、同じ表現に置き換えないことが必要です。

法人の規程や手配条件を確認するときは、健診類型、費目、受診時間、法定外項目を別の欄にします。対象者と健診類型の確認は企業健診の全体ガイドと会社の健康診断義務も参照し、どの一般健康診断について整理しているかを先に明らかにします。

一般健康診断の費用を確認する範囲

一般健康診断の費用として確認する範囲は、法令で定められた健診の実施に必要な内容です。見積を受け取る場合は、対象人数、コース、会場、実施日、結果、請求の条件をそろえ、何が一般健康診断の実施に関わる費目かを確認します。金額の公表例を読む方法は企業健康診断の費用で整理しています。

費目に追加項目が含まれる場合は、一般健康診断の範囲と法定外の範囲を分けます。費用の名称だけで負担の結論を出さず、どの健診類型と項目に関する費用かを確認して、必要に応じて社内の労使協議へ進みます。

受診時間の賃金を確認する

健診受診時間の賃金の考え方を分ける図解
健診受診時間の賃金の考え方を分ける図解

一般健康診断を受ける時間の賃金は、当然に事業者負担とするものではなく、労使で協議して定めるべきものとされています。通達は、一般健康診断が業務遂行との関連で行われるものではないと整理しつつ、賃金を支払うことが望ましいとしています。確認日は2026-09-08です。

一般健康診断は労使で協議して定める考え方

昭和47年9月18日 基発第602号は、一般健康診断の受診に要した時間の賃金について、労使で協議して定めるべきものとしています。受診時間の賃金を、一般健康診断の費用負担と同じ根拠で一律に扱いません。就業規則、労働協約、社内の取決めなどを確認し、個別の労務紛争に関する結論は避けます。

法人の担当者は、健診日を勤務時間内に設定するか、受診時間の扱いをどうするか、拠点間で運用が異なるかを確認します。対象者の健康状態ではなく、日程、勤務、費用の業務条件として整理し、必要に応じて専門家や所管窓口に相談します。

支払うことが望ましいという位置づけ

通達では、受診時間の賃金を支払うことが望ましいとされています。これは必ず支払うという法定の結論と同じではありません。法人内で運用を決める場合は、一般健康診断の実施時期、勤務時間、対象者、労使の取決めを確認し、説明内容をそろえます。

複数拠点で健診を実施する場合は、受診時間の扱いを日程表と切り分けて確認します。巡回・来所の方式、会場、移動時間などの条件を把握するには、巡回健診の費用で扱う確認項目も参考になります。

法定外項目と再検査を分ける

一般健診と法定外項目・再検査を分ける整理図
一般健診と法定外項目・再検査を分ける整理図

法定外項目、人間ドック、交通費、再検査・精密検査は、一般健康診断の費用と同じ前提で扱いません。厚生労働省 大阪労働局「健康診断実施機関セミナー(一般健康診断について)」は、労働安全衛生規則に定めのない項目の費用や受診旅費について、労使双方の話し合いで決めるものとしています。確認日は2026-09-08です。

人間ドック・交通費・法定外項目の整理

人間ドックや労働安全衛生規則に定めのない項目は、一般健康診断の実施義務と別に整理します。交通費も、一般健康診断の実施に関する費用負担と同じ表現で断定せず、労使双方の話し合いで決める事項として確認します。税務上の勘定科目や損金算入については扱いません。

社内の確認表には、一般健康診断の項目、法定外の追加項目、受診に関わる旅費、労使の取決めを別に置きます。請求書に複数の項目がある場合も、健診類型と費目を分けて確認します。

再検査・精密検査の実施義務と費用の確認

一般健康診断の再検査・精密検査は、事業者に実施が義務づけられていません。特殊健康診断には義務づけられているものがあるため、一般健康診断と同じものとして扱いません。再検査・精密検査の費用も、一般健康診断の範囲内かを確認して整理します。

個別の受診の必要性や医学的判断は、法人の担当者が決めるものではありません。再検査や精密検査に関する社内の対応は、一般健康診断の実施、結果通知、医師等の意見聴取と分けて、必要に応じて専門家や所管窓口へ相談します。

社内で確認する順番

健診の種類・費目・労使の取決めを順に確認する図解
健診の種類・費目・労使の取決めを順に確認する図解

社内で費用負担を確認するときは、健診の種類、費目、受診時間、法定外項目、労使の取決めを順番に分けます。一般健康診断の実施義務と、賃金・交通費・追加項目の扱いを一つの結論にしないことが、確認の出発点です。

費用の確認結果は、対象となる健診類型と費目の前提を添えて記録します。これにより、同じ名称の費目でも法定外の追加項目や受診時間の扱いを混同せずに確認できます。

健診の種類・費目・労使の取決めを分ける

最初に対象となる健診類型と法定項目を確認します。次に、見積や請求に含まれる費目を一般健康診断の範囲と法定外の範囲に分けます。その後、受診時間の賃金は昭和47年9月18日 基発第602号と労使の取決めを、交通費と追加項目は労使の取決めを確認します。

確認表には、根拠資料、確認日、担当者、対象拠点、健診類型、費目、労使の取決め、次の確認先を置きます。個別の契約や争いへの結論を表に書かず、疑義がある場合は所管窓口や専門家への確認を残します。

社内で説明するときは、一般健康診断の実施義務、費用負担の行政解釈、受診時間の賃金、法定外項目という順で区分を示します。複数の費目を一つの扱いとして説明しないことで、担当部署や拠点ごとの確認事項を共有しやすくなります。確認内容に変更があった場合は、根拠資料と労使の取決めを再度照合します。

健康診断の費用負担をまとめた早見表
健康診断の費用負担をまとめた早見表

まとめ

一般健康診断の費用は、事業者が負担すべきものとする行政解釈で整理されます。一方で、受診時間の賃金、交通費、法定外項目、再検査・精密検査は別の論点です。健診の種類、費目、労使の取決めを分け、根拠資料と確認日を残して確認してください。

よくある質問

Q. 健康診断の費用は法律で会社負担と決まっていますか
一般健康診断の費用負担を直接定める明文規定はありません。昭和47年9月18日 基発第602号は、事業者に実施義務を課していることから事業者が負担すべきものとする行政解釈を示しています。労働安全衛生法第66条の実施義務と、通達による費用負担の整理を分けて確認します。確認日は2026-09-08です。
Q. 健康診断を受ける時間の賃金は必ず支払いますか
一般健康診断の受診に要した時間の賃金は、労使で協議して定めるべきものとされています。通達は支払うことが望ましいとしていますが、必ず支払うという法定の結論と同じではありません。社内の取決めと勤務時間の扱いを確認してください。
Q. 再検査や精密検査も会社の実施義務ですか
一般健康診断の再検査・精密検査は、事業者に実施が義務づけられていません。特殊健康診断とは根拠と扱いが異なるため、一般健康診断の費用負担と同じ結論にしません。個別の医学的判断は医師等の意見を確認します。

出典

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